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Mic Sejaの小型高性能車シリーズ第30弾:トヨタ セリカ フルチョイス・システム 2022-11-02公開版

2022.11.2

Mic Sejaの小型高性能車シリーズ第30弾:トヨタ セリカ フルチョイス・システム

<セリカ・フル・チョイス・システム>

商品企画の世界では。L6からV8まで、ラグジュアリー仕様トリムから・スポーティ仕様まで、好き勝手に選べるFordムスタングのフル・チョイ・スシステムは画期的でした。それに刺激されたかトヨタも1970年代前半にセリカのフルチョイスシステムを導入しました。

*トヨタ自動車70年史からの抜粋

「セリカの販売に際して、需要の多様化に対応しユーザーの個性を反映する車とするため、従来のワイドセレクションをさらに推し進めたフルチョイスシステムを採用した。フルチョイスシステムは、エンジンや内装をユーザー自身が自由に組み合わせて好みの車をつくるという、個性化時代の要請に応えたシステムであった。エンジン、外装、内装の組み合わせただけでそのバリエーションは27種類、これにトランスミッション、塗装、更には各種オプション部品を組み合わせると、数百万種のバリエーションとなった。」

*カタログ抜粋

<1600cc・ツインキャブ・5速・スタンダード・ヒーターなし>

多分1974年だったと思いますが、フル・チョイ・スシステムを実際に使ってセリカの1600cc・ツインキャブ・5速ミッションと言う高級仕様のパワートレーンを選択しながら、トリムは最廉価仕様というセリカを発注しました。下の写真にあるような画面を使って選んでいったわけです。ヒーターもラジオもなし。シートもリクライニングなしのビニール張り!ラリー仕様に改造するつもりでした。聞けば「そんな仕様の車は生産準備でも流したことがなく、うまく組上げられるか心配だった」と組み立てラインの工長さんがぼやいて見えたそうです。

内装色は黒、外板色は濃紺、トピーの5.5Jの鉄チンホィール(当時はアルミホィールは未だ高嶺の花で、鉄チンホィールを二つに割り、間に鉄の輪を継ぎ足したワイドホィールが全盛でした)にタンロップのラジアルタイヤ、ショックはGTV仕様に改造、LSDを入れて!結構迫力ありました。

DOHCツインカムのGT・GTVの方が競争力がありそうでしたが、フル・チョイス・システムが適用されないため、改造前提なら「1600cc・ツインキャブ・5速ミッション」も十分に理屈に合った選択でした。ただ、コーナリングの強い横荷重がかかるとエンジンが死んでしまう(キャブのフロート室内の燃料が偏ってガスがエンジンまで行かなくなりエンストする不具合)現象は問題でした。コーナーにギリギリ飛び込み、対向車がいないのを確認したら即フルパワー、と言う場面でエンジンが死んでしまう!予定したパワースライドができないので、危うく道路から飛び出しそうになる!何度か怖い思いをしたものです。

ヒーターなしも困ったもので、デフロスターが使えないので冬場は視界が確保できず問題で、そうそうに解体屋さんで中古ヒーターをもらってきて取り付けました。

<セリカ>

GT

フルチョイスシステムからは外れたGT、DOHCツインカムエンジンが載っているという事だけで他のバリエーションより高級に、そしてスポーティに感じられたものです。

*トヨタ博物館でインパネを写したら、フルチョイスシステム元祖のマスタングが写ってました。

GTV

ちょっと遅れて発売されたGTV、トヨタの外装デザインは定規で書いたようなものが多かった中でGTVのサイドストライプだけは埴輪のような柄?が入っていました。

<レースでの活躍>

ヘッドライト・カバーが特徴でした。

リフトバック

マイナーチェンジ以降(だと記憶しています。)、本家マスタングに追随してリフトバックが追加されました。とにかく格好良かった!

<本稿完>