Mic Seja車遍歴

Mic Seja Car history

Mic Sejaの小型高性能車シリーズ第18弾:ロータス・エランとトヨタ2000GT

2021.11.5

<ロータス・エランvsトヨタ2000GT>

今や一億円ともいわれるトヨタ2000GT、昔から「2000GTはロータス・エランをコピーした」したと言われています。

ロータス・エランの発売が1963年、トヨタ2000GTが1967年。実際のところは分かりませんがフレームとリア・サスペンション形式を比較してみました。

<ロータス・エラン概要>

筆者の自動車遍歴のバイブル「誠文堂の1963年版自動車のアルバム」では以下のように説明していました。

*昨秋のロンドン・ショー見学者を熱狂させた新しい高性能スポーツカーで、今年から英国フォードの販売網を利用して売り出される模様である。シャシーは鉄板を溶接した断面の深いX型バックボーンで、その先端にツインカムに改造し2個のウエーバー気化器で100馬力に高めたフォード116E1498ccエンジンが載る。 ギアボックスは4速フルシンクロで、デフはX型フレームの後方に固定され、コイル・ダンパー・ユニットとチャップマン・ストラットと呼ぶ独特の懸架装置による独立の後輪を駆動する。美しいボディは軽いファイバーグラス製で空気抵抗を減らすために昼間には格納できるヘッドライトと、少しくらいぶっつけても凹まないウレタンフォームを満たしたバンパーを備える。自重は586kgときわめて軽く、160キロ時を出し、全輪にディスク・ブレーキを備える。価格は税込み150万円とエリートよりやや安い。

*Wikipedia 抜粋

エリートよりも豪華で、かつ人気の高いオープンカーであったため、2シーターモデルが12,224台、2+2モデルを含めると約18,000台が生産され、ロータスを名実ともに一流のスポーツカーメーカーへと押し上げた。

<トヨタ2000GT概要>

同じく筆者のバイブルである朝日新聞社世界の自動車1970年度版では以下のように説明しています。

*国産最高級のグランツーリスモ。走行性能を追求するためには経済性を顧みないという。G本来の特色がいかんなく発揮されている。

<フレーム比較>

修理書に乗っているフレームの絵図面を写し取って、縮尺を調整し重ねてみました。下の写真の黄色が2000GT、赤がエランです。X型の足の角度とか、ほとんどそっくり!当然2000GTは直列6気筒、4気筒より長いだけホィ-ル・ベースが延長されています。もっとも構成部品を見る限りエランは簡単・のっぺり、対し2000GTは職人技を駆使したような高級仕様ですが!

 

<リア・サス比較>

ではリア・サスペンションはどうでしょう?エランはチャップマン・ストラット、2000GTはダブルウィシュボーン形式というふれ込みですが、2000GTの場合は無理やりエラン近似フレームを無理やりダブルウィシュボーン形式に改造したような感じ。

*エランのチャップマン・ストラット

リア・サスペンションのストロ-クの長さでは現代でもエランに適う車はないかもしれません。当時の比較的細いタイヤで懸命に地面に追随する思想の具現化なのでしょう。

*2000GTのダブル・ウィッシュボーン。コイル・ショック・ユニットはアッパー・アームに取り付けられています。サスペンション・ストロークはエランの2/3?

エランもチューニングアップ部品として売られていたSpyder社のフレームはダブルウィシュボーンに改造が可能でしたが、ストラットはロアー・アーム軸近くまでの長いまま。2000GTがエランのコピーなら、たぶんSpyder方式になったように思えます。

+ずいぶん後に出たトヨタのスーパー・ストラットはストラットが短くなってサスペンション・ストロークに問題があったとありますので、2000GTもサスペンション・ストロークは不利な方向にあるのかもしれません。リア・サスのストロークの長さで有名なエランのストラット・アッパー・サポート不具合だ等から逃げたかったのかもしれませんね!

+トヨタ初のマクファーソン・ストラットを使ったカローラ1100は1966年の発売で、発売当初はタイヤの編摩耗などストラットの欠点に苦労してました。そのフィードバックかしら?

トヨタ2000GTもロータス・エランも(ヨタハチも)本稿だけで終うのはもったいないので、着眼点を変えて何度もレポートしようと思っています。

<本稿完>