Mic Seja車遍歴

Mic Seja Car history

Mic Sejaの小型高性能車シリーズ第28弾:トヨタ カローラ 1100

2022.9.13

<プラス100ccの余裕>

モデル名公募などで始まった日産サニー1000に送れること約半年、トヨタから満を持してカローラ1100が発売されました。1966年末のことでした。当時の筆者にはスバル360を筆頭とする軽四輪とかパブリカ・コルト800が「自動車の水準線」になっていましたので、サニー1000にしろカローラ1100にしろ「本物の自動車」と感じさせる当時の私としては「小型高性能車」でした。

<基本構成>

ライバルのサニーを少しずつ「上回る」!寸法諸元を比べてみました。参考までホンダNワンも比較に加えました。それにしても昔の車は小さかった! or 軽自動車も大きくなったものです!

<スタイル>

「角と直線」のサニーに対して、適度に「曲線」のカローラ! 以下はトヨタ博物館で撮ったものです。ちらっと見える隣のサニーと比べると、「本物の自動車らしさ」を小さな寸法で再現したサニーと、それを少し上回る寸法で「優雅な本物の」自動車を主張するカローラ!これってし「商品企画」の違いですよね。

<4速フロアシフト>

以下は当時のカタログから抜き出したものですが、カローラ1100の特徴は「長いシフトレバー」を介しダイレクトなシフト機構です。ステアリングホィールを回しながら、それと平行?するシフトノブの動作方向。ダブルクラッチもやりやすく、とてもスポーティーでした。

<エンジン>

当時見慣れたエンジンは「鉄の塊」と言った印象が普通でしたが、カローラ1100はアルミシリンダーヘッド、斜め搭載エンジン、何から何までしっかりと「整備性」を確保した機器レイアウト!ちなみにクラッチはワイヤー作動だったはず。

<派生車>

2/4ドアの差段に追加されてバンとクーペも後から発売されました。

<SL>

中でも自動車好き向けの「高性能」版のSLはツインキャブ・ディスクブレーキ・タコメーターと「好きモノ」仕様。当時の仲間が富士スピードウエーに走りに行って「下り坂で!」メーター160km/hに達したと威張っていたのを思い出します。

<当時の技術レベル>

とは言え日本の自動車は「未だ未だ、欧米車に比べて!」と言われた時代。我がカローラ号もしっかりと弱点を抱えていました。

*フロントサスペンション

-マクファーソン・ストラットを採用した最新式のフロントサスペンションでしたが、どうもアライメントとかまだ極められていなかったようです。私のカローラ号はごく初期のモデルでしたが、ストラットの下側のサポート取り付けが少し後のモデルと異なっていました。普通はマイナーチェンジ等で設計変更するのが常識でしたが、どうも「だんまり設変」があったようです。

-更に69年のマイナーチェンジでは前期が横置き板バネのアンチロール機構だったものが、今では普通のロールバータイプに変更されました。

―それでもタイヤの片べりとか、路面の傾きの影響による直進安定性不良とか、カローラ1代目では解決できなかった問題でした。ちなみにラリー仲間ではサスペンション・ロアアームを15mmmほど伸ばせばOKとの情報が行きかっていましたが。

*リアサスペンション

―リアサスペンションは半楕円リーフのリジット形式でしたが、エンジンをチューンアップすると加速時にリアアクスルがワインディングしてしまうとか、重量物を積むとボトミングするとか、いろいろ問題があったようです。

<トランスミッション・シンクロ>

―トランスミッションは前進4速にシンクロ付きの進歩的な仕様でしたが、一万キロも走るとシンクロが弱くなり、「ガリッ」と言わせないとぽ入らないのが普通でした。仕方ないのでシフトアップでもいったんクラッチを切った後、ニュートラルにシフトしてクラッチを一瞬つなぎ、またクラッチを切って目的のギアにシフトするダブル・クラッチ・テクニック?も身に着けることが出来ました。

―シンクロも柔かったですが、デフも弱かった。一生懸命にデフのオーバーホールをして「静かな」走行を味わったのもつかの間!ラリー出場中にミスコースしてフルアクスルのUターンをしたら、「カッチャン」音復活!多分ギアの保持とかギアの葉の硬度とか技術が追い付かなかった部分があったのでしょう!

<まとめ>

運転できるだけで幸せだった時代! 寒冷地仕様のオイルパンプロテクター(デーラーオプションの鉄板プレス品)もつければ立派な「ラリー仕様」として通用した時代! ちょっとくらいオイル交換をさぼっても問題なく走り続けてくれるタフなエンジン。何より「私の腕でも御すことができる」適度な性能! まさに私の「小さな高性能車」でした。 「うん百馬力」が当たり前になった現代の運転の喜びと、60馬力を使い切りながら走った当時の喜びと、どっちが楽しいんでしょうかね?

<本稿完>