Mic Sejaの小型高性能車シリーズ第22弾:日産ブルーバード1600SSS 2022-03-02公開版
2022.3.2
Mic Sejaの小型高性能車シリーズ第22弾:日産ブルーバード1600SSS
<非舗装路>
今から55年ほど前、筆者が車遊びを始めたころ、東京から仙台に向かう国道4号線が工事中で舗装されていなかった時代です。仲間と連れ立ってドライブ。私は日産ブルーバード1600SSS、友達は日産セドリック、途中黒磯付近で休憩の後一路福島へ。道は舗装されておらず凸凹!友達のセドリックはリーフスプリングでした。凸凹に合わせて慎重に凸を避け凹を通り越す。さもないと揺れが増幅されて床下をガッツンと打ってしまう。まわりのトラックも同様で、加速してはブレーキを踏んで凸凹を避けるそんな走行状態でした。それに対し我がSSSは全輪独立懸架、セドリックが苦戦する凸凹を吸収して、ドコドコドコと60~70km/hで楽々と先行。福島手前で友達を待つこと90分!独立懸架の威力を実感したものでした。
<先代、先々代>
P510系の先々代のP310系、先代のP410系はリアはリジットアクスル、凸凹ゆっくり型でした。でもP310系ではファンシーデラックス女性ターゲットモデルがあったり、P410系はピニンファリーナのデザインでSSS初代!長らく欧米の後塵を拝してきた日本車もだんだんに面白くなりつつあった時代でした。どちらもサスペンション形式はオーソドックスな前コイルブルウィッシュボーン、リア半楕円リーフ。
<BC戦争>
当時、技術の日産、販売のトヨタなどと言われたり、BC戦争(ブルーバードとコロナ)と騒がれたり。ブルーバードの出現で「サスペンションの日産」「高級タイヤのトヨタ」なんて分け方を筆者はしていました。
リアサス形式比較
BlueBird:
前 マクファーソン・ストラット、
後 セミ・トレーリング・アーム
Corona
前 ダブル・ウィッシュボーン・コイル
後 半楕円リーフ
<サファリラリー>
プアマンズBMWと言われたサスペンションの良さを生かし、P510BlueBirdは国際ラリーでも大活躍。中でもサファリラリー!(石原裕次郎の栄光への5000kmでも有名でした。)前側のサスペンションを持ち上げ大きなアンダーがードで悪路走行性を上げ、リアには大きなマッド・フラップ、トランクにはコ・ドライバーがぶら下がってリア荷重をかけトラクションを稼ぐためのグリップ!とにかくスピードの現代WRCとは異なりのどかな雰囲気さえ感じたサファリラリーとブルーバードでした。そう言えば当時「サファリに出場するためにケニア滞在ヴィザを取りケニヤで就職しているんだ」と言っいた友達英国人は、サファリが復活した今どうしているかしら?
<余談:スバルAWD>
今でこそスバルと言えばAWD、でも採取のスバルAWDはブルーバードのデフを使っていたことご存じでした?
<1800SSSクーペ>
モデル後半には1800SSSクーペも出現しました。スタイリングだけでアメリカ人のご婦人がセカンドカーとして欲しがったコロナHTほど格好良くもなく、上級のローレルのP510を大きくしただけのようなイメージと重なり、私にはあまり魅力的には写りませんでした。それにしても清楚で走りの良かったP510に比べそれ以降日産セダン、P610系ブルーバードU・P710系バイオレットとデザインの泥沼にはまりの魅力が薄れていった気がして残念です。
<本稿完>
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